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校長あいさつ

2017年02月01日
言葉の豊かさ
                              校長   本田  彰

 冬(ふゆ)薔薇(そうび) 石の天使に 石の注ェ    (中村草田男)

赤い薔薇(ばら)の花が1輪、体育館前の花壇で開きかけています。冬にも薔薇は咲きます。冬に咲く薔薇の花を見ると、いつもこの俳句を思い浮かべます。体育館前には石の天使像はありませんが、1輪の薔薇から、きりっとした冬の美しい光景が浮かび上がります。
俳句の「冬(ふゆ)薔薇(そうび)」は赤でしょうか、白でしょうか。思い浮かべる色によってもイメージは異なります。「石の天使に 石の注ェ」は、石像の天使の注ェが、当然ながら石なのだというところに目をとめています。1輪の薔薇と傍らに立つ石の天使像、凛とした美しさ、気高さを感じます。石や空気の冷たさを感じる中で、冬の美しい光景が際立ちます。
言葉の豊かさを感じるのは、このように、ひとつの言葉からイメージを広げられたときです。目の前の現実に言葉によって想像の要素が加わると、現実は格段に豊かさを増します。
2年生以上の国語の教科書には「季節の言葉」というページが、春夏秋冬の4箇所、はさみ込まれています。冬のページでは、2年生は「冬がいっぱい」で、冬を感じる言葉を書き出します。3年生は「冬の楽しみ」、冬の行事や遊びの言葉が紹介されています。4年生は「冬の風景」として、「山ねむる」「雪景色」「冬ごもり」などの言葉が並びます。5年生は「冬の朝」で、古典の「枕草子(まくらのそうし)」から冬の風景が引用され、「木枯らし」「氷柱(つらら)」「風花(かざはな)」などの言葉が取り上げられています。6年生は「春を待つ冬」で、「大寒(だいかん)」「立冬(りつとう)」「冬至(とうじ)」など暦の言葉が、俳句と一緒に紹介されています。
古い言葉と一蹴してしまうのでなく、改めて味わってみると、季節の言葉の豊かさは生活の豊かさでもあると感じます。子どもたちの教科書も、是非のぞいてみてください。いろいろな発見があります。
「おはようございます。」という朝のあいさつも、単なる言葉ではなく、交わす相手を受けとめて生きる言葉です。言葉は現実を潤し、人と人をつなぎます。まずは大人が言葉に目をとめ、学校も家庭も共に、生活の中で子どもたちが言葉を大切にする姿勢を育てていきたいと思います。
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